P - Please D - Don’t C- Change A - Anything

いつでも今日が、いちばん辛い日。

アシスタントさん

俺のアシスタントさんは21歳の派遣の女の子である。

 

古着が大好きで、オフィスにいつもお洒落をして来ている。幸い、ウチの会社は身なりについてはうるさく言われないので、誰も何も咎めない。むしろ、咎めてしまったら今すぐにでも辞めてしまうだろうと個人的には思っている。

ましてや、アシスタントさんはお客様に会いに社外に出ることは基本的には無く、お手伝いに来てもらっている半ば、身なりが云々なんてクソみたいなルールを押し付けるのもおこがましい話だ。

 

そんな彼女とはいつも気さくに話をしている。(にっこり)

「どこで服買ってるの?」とか「今週の休みは何して遊ぶの?」とか、合コンでも聞かないような浅はか且つ、他愛もない問いかけに対して、一生懸命真摯に答えてくれるのだ。

ちなみに、今週の三連休は長野に「自然プラネタリウム」を観に行くらしい。綺麗に星が観える屋外のことを「自然プラネタリウム」というらしい。

年下じゃなけりゃ、「自然プラネタリウム(笑)って何だよ、可愛い子ぶってんじゃねぇぞks」とでも憎まれ口を叩いてやったところではあるが、「さすが〜」「しらなかった〜」「すごい〜」「センス良いね〜」「そうなんだ〜」とすかさず間髪入れずに相槌を打ち、このタイミングで「合コンさしすせそ」を駆使した俺の機転の効きようは賞賛に値するだろう。

 

そんなこんなで、「どこらへんに住んでるの?」という当たり障りない質問をした。

どうやら、彼女はシェアハウスに住んでいるらしい。シェアハウスには外国人や40過ぎのおじさんやら、多様性に富んだ方々と入居しているらしい。一応、個々人に部屋は用意されているものの、隣との壁はレオパ●スのそれ同様、うるさくすると隣の声は駄々漏れとのことで、俺は彼ら彼女らの聖夜を本気で心配した。シェアハウスが日本の童貞及び処女率を上げているのではないかという仮説のもと、論理的に証明したいと考えた次第だ。

 

そんな会話をしていると、いつの間にか何人か会話に混ざっていた。

シェアハウスの話でもちきりだったので、「シェアハウスに住んでて良かったなって思うことって何?」という会話に混ざっていた人間誰もが気になっていたであろう、最高のトスを上げたのである。

 

 

 

 

 

 

 

「毎日、“おかえり”って言ってくれる人がいることですかね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ナイスアタック!!!!!!!!!!!!!!!!!ファーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww